メニュー

院内設備紹介3 尿自動分析装置

[2022.12.03]

今回は尿検査装置について紹介いたします。
当院は尿検査の工程を自動化しております。
採用している機器はシーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社の尿化学分析装置クリニテック アドバンタス 、尿中有形成分分析装置Atellica UAS800 の2点です。
メーカーサイトは医療従事者限定ということになっていましたので、今回はリンクしておりません。

クリニテック アドバンタスは試験紙の色の変化をみる尿定性検査というものがあり、これを自動で行う装置です。pH、尿糖、たんぱくの有無なども項目に含まれていて、健康診断などで測定したことがある方も多いのではないでしょうか。

Atellica UAS800は尿沈渣という検査を自動で行う装置です。尿定性検査でざっくりと血が混じっている、濁りがあるなどをとらえ、尿沈渣でより詳しく血の混じった程度を評価するというかんじです。
尿をわけた試験管をラックハンドラーにセットしますと
規定量の尿を吸い取る
→専用のグラス(キュベット)に尿を分けてとる
→内部でブンブンと振り回し均一化する
→グラス(キュベット)を顕微鏡にかけ連続で15枚の写真を撮る
→AIが尿の様子を判定し電子カルテに結果を返す
ということを一連でやってくれます。尿を吸い取ってから結果反映まで90秒の出来事です。

開院当初は操作に慣れないところもありましたが、スタッフも苦心してやり方を覚えてくれました。もはや自分もできない工程をスイスイ進めてくれています。
これを手動で準備するとなると、手間をかけて尿のプレパラートを作り、それを診察室まで持ってきてもらい、顕微鏡を覗いて先述の15枚分にあたる観察を自分の目で行うということになります。スタッフも自身も慣れていないため1検査に15分以上かかるかもしれません・・・
途中でガラスが割れる、尿が飛び散るといった危険からもスタッフを守ってくれているわけですね。

効率化は結構ですが診断の上でのメリットはないのでしょうか?

このAtellica UAS800は診断と、皆様への説明においても力を発揮してくれます。
メーカーさんのおすすめで画像連携を特別にやってもらい、この尿沈渣の写真を診察室でお見せできるようにしております。
サンプル尿の写真はこんな感じです。

いかがでしょうか?
何か悪そうな雰囲気が伝わってきませんか?

前職でも同様の検査は中央の検査部で行われていたわけですが、その所見は数字でかえってきていたわけです。
これが診察室でビジュアルに訴える形でお示しできるので、気になる写真をみかけた場合は皆様に共有するようにしております。
数字上同じようにみえる所見でも、前回写真との比較では変化がある、ということを開院後に経験しております。
この微差といえば微差ですが、ここの違いを言えるようになるというところで、クリニックの力になってくれると感じております。

より効果的に、より深くこうした機器類を使いこなせるように、スタッフ、院長ともに精進して参ります。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME