男性機能障害ガイドライン改訂と、少し個人的な話
男性機能障害ガイドラインが改訂されました
昨年、男性機能障害ガイドラインが改訂され、内容が大きく刷新されました。
これまでの「ED診療ガイドライン」という位置づけから、 勃起障害だけでなく、早漏・遅漏といった射精障害、陰部の疾患まで含めた包括的な内容となり、臨床に携わる立場としても非常に読み応えのあるものになっています。
症例報告がガイドラインに引用されていた話
その中の一節、持続勃起症という疾患を扱った項目で、私が以前に投稿した症例報告が引用されている箇所がありました。
この症例報告は、泌尿器科医として歩み始めて間もない頃、先輩医師の指導を受けながら、学会発表とセットで作成し、投稿したものです。
当時は要領も分からず、手探りの中で何とか形にした、という記憶の方が正直なところです。
内容としては、ガイドラインの流れを大きく変えるような強いエビデンスではなく、あくまで補足的な位置づけのものです。
それでも、こうした臨床の積み重ねが、何年も経ってからガイドラインの一部として参照される形で残っているのを見ると、時間をかけて医学が更新されていく過程の一端に触れたような気持ちになります。
若い頃にもがきながら取り組んだ仕事が、思いがけず「ご褒美」のような形で返ってきたことは、個人的には望外の喜びでした。
そして何より、粘り強く指導してくださった当時の指導医の先生方への感謝を、改めて感じる機会にもなりました。
臨床の積み重ねが、医学を少しずつ動かす
ガイドラインを編纂し、エビデンスを構築していく先生方と、それを日々の診療の現場で患者さんに還元していく立場とでは、役割は違います。
ただ、現場で起きた一例一例を丁寧に記録し、共有することも、医学の流れの中では小さくない意味を持つのだと、今回あらためて感じました。
